飛行機のチケットを購入する際には、機種と座席の配列を確認することが重要です。
機種及び座席によってフライトの快適さが全く異なってくるからです。

SEATGURUというサイトで、航空会社と便名、日付を入力すると機種とシートマップを確認することが出来ます。

機種について

飛行機の機種としては、ボーイングとエアバスに分かれ、各航空会社は就航先によって機種の使い分けを行っています。
大まかには以下のようです。航空会社によって多少異なります。

①ボーイング
長距離路線(北米、ヨーロッパ、オセアニア、中東)・・・B747-400、B777-300ER、B777-200ER、B777-200LR、B787-8、B787-9
中距離路線(アジア・ハワイ)・・・B737-700、B737-800、B767-300ER、B777-300ER、B777-200ER、B787-8、B787-9、B787-10
短距離路線(グアム・サイパン)・・・B767-300ER、B737-700、B737-800、B757-200
②エアバス
長距離路線・・・A330-200、A330-300、A340-300、A340-600、A350-900、A380-800
中距離路線・・・A330-200、A330-300、A350-900
短距離路線・・・A320-200、A321-200

B737とB757及びA320とA321はナローボディ機と言って、機内の通路が1本のみの機種になります。
B787は窓のシェードが無く電子カーテンになっています。他の航空機は機内の湿度が数%程度で乾燥していますが、この機種は十数%に設定され乾燥が緩和されています。
またA340-600はトイレがフロア下にあり、階段を降りてトイレに向かいます。
このように機種によっても様々な特色があります。

ここで座席について注目したいのが同じ機種でも航空会社によって配置が異なるということです。

例えば中部国際空港~バンコクにはJALとタイ国際航空が共にB787-8で就航していますが、エコノミークラスについてJALは2-4-2、タイ国際航空は3-3-3の配置となっています。

JALはビジネス38席、プレミアムエコノミー35席、エコノミー88席で3クラス合計で161席です。

タイ国際航空はビジネス24席、エコノミー240席で2クラス合計で264席です。エコノミークラスのシートピッチはJALが84cm、タイ国際航空が81cmでJALの方が広くなっています。タイ国際航空のB787でも特に狭いとは感じませんでしたが、JALのSKY WIDERは非常に素晴らしいシートです。

個人的にはボーイングは3列配置の航空会社が多いので、2列配置があるエアバスの方が好みです。
(JALはボーイングの大型機でも、3-4-2配列の機種があります。)

また日本に就航している海外の航空会社には、日本人の客室乗務員若しくは日本語を話せる乗務員がいらっしゃいます。(LCCは除く)

最近ではパーソナルモニターが装備されていない機種も出てきました。スマホ若しくはタブレットでエンターテイメントを使用することが可能です。その場合には事前にアプリを入れておくことで使用することが出来ます。

1.JALとANA

国際線で主に運用されているのは両社ともに長距離路線だとB777-300ERとB787シリーズ、ハワイや東南アジアへはB767-300ERも使用しています。
短距離路線だとB737-700と800、またA320neoになります。両社ともに同じ機種でも座席レイアウトが複数存在しています。
両社ともにエアバスの大型機は所有していません。JALは2019年からA350を導入しB777と置き換える予定とのことです。またANAはA380を2019年に導入しホノルル線に投入予定とのこと。
おすすめはJALのB777-300ERです。ニューヨークから成田までエコノミークラスで利用しましたが、SKY WIDERと呼ばれるベスト・エコノミークラス・エアラインシートを受賞したシートが素晴らしく、足元のスペース拡大により無理なく足を組むこともでき、非常に快適なシートです。これまで多くの機種に搭乗してきましたが、エコノミークラスではベストシートです。
ANAについてはB787-8はシートピッチが狭く(79cm)長距離路線だと窮屈です。他機種のシートピッチはJALと同様ですが、足元のスペースはJALの方が広く感じます。B787-8以外であれば長距離路線も問題ありません。
B787の場合、全てのクラスのトイレにウォシュレットが付いています。ありがたい装備です。
※海外の航空会社のB787には装備されていません。

JAL 機種・シートマップ
ANA 機種・シートマップ

2.アメリカ路線

西海岸から東海岸まで日系とアメリカン航空、ユナイテッド航空、デルタ航空が就航しています。
ロサンゼルスには以遠権を使用してシンガポール航空も就航しています。
アメリカン航空の成田/ダラス線のB777-200ERは機内エンターテイメントが古くプログラム数が少なかったです(アメリカン航空はチケットが安い)
またユナイテッド航空の名古屋~グアム路線に使用されているB737-700はパーソナルモニターが装備されていません。

アメリカン航空 機種
ユナイテッド航空 機種・シートマップ
デルタ航空 機種・シートマップ
シンガポール航空 機種・シートマップ

3.カナダ路線

日系及びエア・カナダと子会社のエア・カナダルージュが就航しています。ルージュの機材は装備やサービスが簡略化されており中部/バンクーバー線のB767-300ERは、中型の機種にエコノミー258席のため非常に狭く感じました。パーソナルモニターが付いておらず(モバイル端末にアプリをインストールすれば機内エンターテイメントを利用可能)また座席を詰め込んでいるため窓が無い座席が存在します(21列目と23列目が該当)
価格を取るならエアカナダルージュ、快適さなら日系といったところです。

エアカナダ 機種・シートマップ

4.中東路線

エミレーツ、エティハド、カタールの3社が就航しています。エミレーツのB777-200LRは機内消灯後に星空が天井に映し出される演出が素晴らしいです。(現在はA380で運航)エティハドのA340-600は2-4-2の配置で窓側2列はカップルでの旅行にもピッタリです。(現在はB787-9へ変更されています)
この3社はエコノミークラスでもアメニティが充実していて、アイマスク・靴下・歯ブラシが入ったポーチが支給されます。またナイフ・フォークも金属製で、プラスチックの航空会社が多い中で敢えて機内への搭載重量が重くなるにも関わらず、食事の雰囲気を大事にしていることに好感が持てます。

エミレーツ航空 機種・シートマップ
エティハド航空 機種・シートマップ
カタール航空 機種・シートマップ

5.ヨーロッパ路線

日系及びルフトハンザ、KLM、フィンエアー等が就航しています。
ルフトハンザのA340-300は2-4-2の配置で、機内エンターテイメントが充実しています。またお水とオレンジジュースのサービスが回ってくる頻度が多く、乾燥した機内では結構喉も乾くので大変有難いです。
フィンエアーはエコノミークラスでも、マリメッコの「キヴェット」模様のポーチに入ったアメニティが用意されています。

ルフトハンザ航空 機種・シートマップ
KLM 機種・シートマップ
フィンエアー 機種・シートマップ

6.オセアニア路線

日系及びニュージーランド航空、カンタス、ジェットスターが就航しています。
ニュージーランドはB787-9で3-3-3の配置です。エコノミークラス横並びの3席を予約するとスカイカウチといってフルフラットシートに出来るサービスがあります。

ニュージーランド航空 機種・シートマップ
カンタス航空 機種・シートマップ

7.アジア路線

日系及びタイ国際航空、ベトナム航空、チャイナエアラインなど多数の航空会社が就航しています。
タイ国際航空のB777-300は3-3-3の配置でパーソナルモニターは古いです。
ベトナム航空のA321-200は3-3配置でパーソナルモニターが装備されていません。ヘッドアップの共用ディスプレイで映画が流れています。6時間パーソナルモニターが無いのはきついですね。また最近多いLCCの機種にもパーソナルモニターは装備されていません。

タイ国際航空 機種・シートマップ
ベトナム航空 機種・シートマップ
チャイナエアライン 機種・シートマップ

おすすめの座席の場所

結論から言うと、ベストな場所は主翼より前方の通路側をおすすめします。
ほとんどの航空機は主翼下にエンジンが取り付けられており、後方だとエンジンの振動と排気音が大きいです。主翼より前方であれば排気音が無く非常に快適に過ごすことが出来ます。
実際同じ機種でも前方と後方では音が全然違います!
また通路側を選択しておけば、トイレの度に隣の人に声を掛ける心配もなく、また降機の際にも素早く移動することが出来ます。窓側だとほとんどの人が降りてから降機することになり、入国審査に時間が掛かることになります。
ギャレーやトイレの傍は、騒がしかったり人の出入りが多いので、ある程度離れた場所に席を確保することをおすすめします。
非常口のある席については足元のスペースは広いですが、航空会社によっては追加料金が必要だったり、また座席下に荷物を置くことが出来ない、非常時に避難の手助けをする必要があります。

航空会社のホームページから購入した場合には、そのままネット上で座席指定が出来るので好みの席を選択し座席を確定します。
HISやDeNAトラベルなどの旅行会社から購入した場合には、事前の座席指定が出来ない場合があります。その場合には搭乗の48時間前若しくは24時間前からWEBチェックインが出来る航空会社が多いので、その時に座席を指定するのがおすすめです。
WEBチェックインが出来ない場合には、当日空港のチェックインカウンターで座席を指定することになります。
ちなみにWEBチェックインは、空港のチェックインカウンターでの待ち時間が無くなるので非常に便利なサービスです。当日WEBチェックイン専用のカウンターで荷物を預けることが出来ます。

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